料理家・サルボ恭子さんに学ぶ
「暮らしを愉しむキッチン道具とテーブルウェア」
料理家・サルボ恭子さん主宰の、食や暮らしまわりの素敵なことを深め愉しむ会「LES TROiS レトォア」とコラボレーションし、BBB&にてイベントを開催しました。
これまで書籍や料理教室でさまざまなレシピを伝えてきたサルボさん。その中で、料理を作るために欠かせない道具や、できた料理をおいしそうに盛り付けるためのテーブルウェアなど「料理の前と後」に必要なことをもっと伝えたいという思いが強くなったそうです。
スリービーポッターズも「日々を楽しむ暮らしの道具の店」として、サルボさんの思いに共感し、今回のイベントを開催することとなりました。
今回は、スリービーポッターズが販売している道具の中から、調理道具やテーブルウェア、ファブリックについてのお話を伺い、最後にサルボさんお手製のお料理をいただきました。
イベントの様子を一部ご紹介いたします。
\ 当日の様子を撮影した動画を公開しました! /
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まずは、多くの人が持っているフライパンのお話から。フライパンの種類といえば「フッ素加工」と「鉄」が浮かびます。サルボさんも2種類をお持ちだそう。
フッ素加工の特徴は焦げ付きにくい加工がされていること。つるんとストレスなく調理ができ、深めの形のものが多くちょっとした煮込み料理や蒸し料理もできる万能な調理道具です。
しかし、フッ素加工のフライパンは「消耗品」とのこと。どんなにいいものを購入しても、いつかは加工が剥がれてしまいます。そのため、焦げ付きやすくなったときに買い替えができるよう、品質と価格が自分にとってちょうど良いものを購入するのがおすすめだそう。
フッ素加工のフライパンとしてスリービーポッターズがおすすめしているのは「マイヤー / ニュースターシェフ フライパン」。美しさと使いやすさを兼ね備えたデザインで、プロにも支持されているブランドです。底面は三層構造で熱伝導が良く、素材には上質なステンレスを使用しています。
一方、鉄フライパンの特徴は旨味豊かで魅力的な焼き色が付くこと。しっかりと熱した、たっぷりの油に卵を落とすとジュワーっと白身もカリカリに、おいしく仕上がります。
デメリットはメンテナンスが必要なこと、多めの油が必要なこと、重いこと。使用後のメンテナンスは一手間ですが、ポイントを守れば使うほどに油がなじみ、使いやすく育っていきます。
スリービーポッターズではオーブンに入れたいか、どんなシーンで使いたいかなど、使う人に合ったものをお選びいただけるよう、3種類ご用意しています。
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その次は、加熱調理をするときに欠かせない道具のお話。木ベラや樹脂のヘラ、ゴムベラなど、ヘラと言ってもさまざまです。それぞれの特徴や、選び方を伺いました。
炒めたりする際はトングもおすすめだそう。しっかりとつかめるので、大きなお肉を焼いてひっくり返したり、食材をお湯にくぐらせたりするのにも活躍します。サルボさんが特に愛用しているのは業務用のシンプルなトング。
(前回のワークショップでも、このトングがお気に入りとお話しされていました。前回の記事はこちら)
サルボさんは料理中いつでもすぐに使うことができるよう、閉じずに片方をツールスタンドに入れて収納しているそう。
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下ごしらえの道具として、バットやざる、ボウルのお話も。サルボさんが、一つ持っておくといい、とおすすめされていたのが陶器のボウル。イギリスで古くから使われ、アンティークとして流通しているものもあります。
ステンレスやガラスのボウルに比べて温かみのある素材なので、サラダなどを和えて、そのままお皿として使うこともでき、来客時にお料理する際にもちょっと気の利いた雰囲気に演出してくれるそう。
料理に使わないときは、フルーツをストックしたり、ワインクーラーにしたり、リビングで使うのもおすすめだそうです。
せっかく気に入って買った道具なのだから、しまいこまないで工夫していろいろな用途にぜひ使って欲しい、とサルボさん。
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道具だけでなく、調味料のお話も。スパイスと聞くと少しハードルが高く感じますが、実は日常的に使っているスパイスが胡椒。ぜひ胡椒は自分で挽いたものを使ってみて欲しい、とサルボさん。挽いた状態で購入した胡椒は、開封後はどんどん香りが逃げてしまいます。ホールの胡椒とペッパーミルを一度揃えれば、いつでも挽きたての香りの良い胡椒が楽しめます。
ノコギリなどの大工道具やミルなど、刃物の製造からはじまり、自動車メーカーとしても知られる「プジョー / パリユーセレクト スパイスミル」。その滑らかな挽き心地は格別です。
ノコギリなどの大工道具やミルなど、刃物の製造からはじまり、自動車メーカーとしても知られる「プジョー / パリユーセレクト スパイスミル」。その滑らかな挽き心地は格別です。
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少し敷居が高く感じるフードプロセッサー。食べ物を刻んだりペーストにしたりするのに使います。サルボさんは「クイジナート / フードプロセッサー」のSとLを愛用されているそう。
Sサイズは軽くてシンプルな仕様。ナッツを粉砕したり、微塵切りにしたり、離乳食を作るのにも活躍します。サルボさんは、しまっておくと使わなくなるのでコンパクトなSサイズを常に使えるよう調理台に設置したままにしているそう。いつでも使えるようにしておくことで料理の幅が広がるのはもちろん、ちょっと残った野菜を刻んで他の料理に入れることで無駄なく食材を使い切っているのだそうです。
M・Lサイズは揺れないように、とても重い作りになっています。氷を砕いたり肉を挽いたりでき、一度にたくさん調理が可能です。
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キッチンの空間づくりのポイントは、自分が好きなカラーをテーマカラーとして決めておくことだそう。
サルボさんのご自宅は古いアンティークの家具などがあり、テーブルや食器も古いものが多いため、重くなりすぎないよう赤を差し色に。一方、仕事場であるアトリエは食べ物が主役になるよう、黒や木製など控えめに見える素材のもので揃えているそうです。
キッチンの空間づくりのポイントは、自分が好きなカラーをテーマカラーとして決めておくことだそう。
サルボさんのご自宅は古いアンティークの家具などがあり、テーブルや食器も古いものが多いため、重くなりすぎないよう赤を差し色に。一方、仕事場であるアトリエは食べ物が主役になるよう、黒や木製など控えめに見える素材のもので揃えているそうです。
ふきんやスポンジなど後回しになってしまいがちな消耗品も、できる範囲で自分の好きな色や柄に揃えることで統一感のある空間に。
キッチンが自分の好きな空間なら、気分が上がり、料理も楽しくできる、とサルボさん。リビングやダイニングと同じように、もの選びにこだわることで、自分にとって心地よい空間になっていくそう。
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せっかく作った料理をおいしくいただくために、食事を引き立てる演出についてのお話も伺いました。
テーブルの演出におすすめなのがファブリックアイテム。活用することで、模様替えしたかのように雰囲気をガラリと変えることができます。
上手に使うコツは、見える範囲を調整すること。少し柄や色が強すぎるなと感じたら、無地の布を上から重ねたり、畳んで見える分量を減らしたりすることで印象を変えることができるのだそう。
サルボさんが、今回気に入ってくださったのがスリービーポッターズを運営するウィークスが手がけるブランド「everyday / コットンマット ヘリンボーン L」。
マットとして販売している商品ですが、サルボさんはテーブルへ。180cmの長さは珍しく、テーブルランナーとして使ったり、チェストや椅子の上にかけたりするのにちょうどいいそう。
自由な発想で道具活かし、テーブルや空間の演出を工夫することを楽しんでいらっしゃるお姿に感銘を受けました。
「少し失敗しても、品数が少なくても、おいしく食べる時間を持てば、おいしい。そのためにテーブルの演出も楽しんで欲しい。」というサルボさんの言葉が印象的でした。
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最後はお食事の時間。一つ一つの食材が丁寧に盛り付けられていきます。
・ パテドカンパーニュと糸島 奥添製パン
牛と豚をベースに鳥のレバーを少し加えて油を少なく焼き上げた食べやすいジューシーなパテと、トーストした2種類のパン。
・ 季節野菜のマリナード
サツマイモとマッシュルームのバルサミコ酢マリネと、紫玉ねぎのマリネにキャロットラペ、ケールを和えたサラダ仕立てのマリネ。
・ かぼちゃとナッツのヴルーテ
少しの水分で蒸し煮にしたカボチャとタマネギのポタージュ。乳脂肪は加えず、素材のおいしさを最大限に引き出した優しい味わいです。2種類のローストしたナッツのペーストが添えられています。
・ フロマージュフレと自家製パンデピスのグラスデセール
スパイシーなケーキにクリームチーズとヨーグルトのソース、オレンジをさっと煮たソースがかかっています。
サルボさんの書籍「おもてなしは一品豪華主義でいい」にもパテのレシピが掲載されていますが、今回はご参加の皆様に食事を楽しんでいただきたいという思いから、さらに材料や作り方にこだわった特別なパテをご用意いただきました。
ご参加の方から「デザートのスプーンにクリームが少し乗っているのがかわいい」という声が。サルボさんによると、このようにすることで見た目のアクセントだけでなく、スプーンがズレにくくなりサーブしやすいそう。さりげない盛り付けにも、工夫が込められています。
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レシピを教わるのではなく、道具の使い方や選び方についてのお話を伺う、これまでにない新しい形のイベント。サルボさんのお話は本記事では書ききれないほどたくさんの細やかなアイディアに溢れ、レシピ本では知ることができない、さまざまな工夫とこだわりを伺うことができました。毎日の料理や、食卓を囲む時間が楽しいものになって欲しい、というサルボさんの思いを感じるイベントでした。
料理家 | サルボ恭子さん
老舗旅館の長女として生まれ、料理家の叔母に師事したのち渡仏。パリ有数のホテル「ホテル・ド・クリヨン」で研修、勤務しながら、フランスの郷土料理に魅了される。現在は日本と台湾で料理教室を主宰。雑誌やテレビなどでも活躍し、洗練された家庭料理には根強いファンも多い。
instagram : @kyokosalbot
Item list
ニュースターシェフ フライパン
MEYER
¥4,400(税込)ガラスリッド
MEYER
¥1,980(税込)クラシックフライパン
turk
¥15,400(税込)フードプロセッサー L
Cusinart
¥36,080(税込)フードプロセッサー M
Cusinart
¥21,560(税込)フードプロセッサー S
Cusinart
¥9,680(税込)バット
野田琺瑯
¥1,320(税込)角ざる・角バット・角プレート
la base
¥2,420(税込)マイクロプレイン プレミアムゼスターグレーター
¥3,850(税込)万能トング
¥242(税込)ゆびさきトング
LEYE
¥1,650(税込)ミニ泡立て
¥275(税込)パリユーセレクト スパイスミル ナチュラル
PEUGEOT
¥8,800(税込)パリユーセレクト スパイスミル チョコレート
PEUGEOT
¥8,800(税込)ミキシングボウル
MASON CASH
¥4,400(税込)クッキングスパチュラ
Flying Saucer
¥1,320(税込)クッキングスパチュラ スプーンタイプ
Flying Saucer
¥1,870(税込)木べら
MATFER
¥1,540(税込)リネンキッチンクロス
everyday
¥770(税込)まいにちふきん
everyday
¥440(税込)保存缶
everyday
¥1,650(税込)オーバルプレート
VINTAGE INOX
¥2,640(税込)ラウンドプレート
VINTAGE INOX
¥2,255(税込)ポレンタ プレート 16cm
everyday
¥1,100(税込)ポレンタ スーププレート
everyday
¥2,420(税込)ポレンタ プレート 26cm
everyday
¥2,420(税込)ポレンタ プレート 21cm
everyday
¥1,650(税込)N4シリーズ カップ ハンドル付
ノリタケ
¥1,760(税込)コットンマット ヘリンボーンS
everyday
¥1,980(税込)コットンマット ヘリンボーンL
everyday
¥4,180(税込)メランジ プレイスマット
everyday
¥880(税込)メランジ テーブルクロス
everyday
¥6,050(税込)ガラスのフラワーベース ミニサイズ
¥935(税込)